アクセスポイント1台の実用通信範囲は本サービスエリア

「基本カバーエリア」とか「基本通信エリア」と呼ばれるときもあります。
基地局の配置を考えるときは、基本サービスエリアを示す円を、フロア図の上に描いて目安とします。
円の大きさは各基地局装置の推奨値に合わせて、半径20から30メートル程度にします。1辺が20から30メートルの正方形パターンを描くことを推奨している製品もあります。
基本サービスエリアは、所定の通信品質を確保できる範囲を表します。
通信速度が低下したりデータ落ちは多くなるものの、一応は通信できるという範囲は、 「通信可能エリア」。通常は両者を明確に区別して、フロア図へ記載します。
通信できない死角は「ホール」とも呼ばれます。
基地局の電波放射パターンは機種ごとに異なります。横方向に広がる放射が強い機種と、縦方向が強い機種、上面への放射が強い機種などがあります。
基本サービスエリアに電波放射パターンを加味して置局設計すれば、より接続に良好な通信品質が得られます。

通信範囲を安定させるには、ダイバーシティアンテナが有効です。
複数のアンテナの中から最も受信感度の良好なアンテナを選んで通信する方式で、一般に802.11b/g/aのダイバーシティ対応基地局装置は、アンテナを2本備えています。
外部にアンテナが見えなくても、本体内に2本持つ製品もあります。さらに、外付けアンテナを追加することで、元々実装されたダイバーシティと異なるアンテナ特性や通信エリアを得られる製品もあります。
また受信側の感度は、6.25センチメートル単位で位置を調整することで、変わる場合があります。
2.4GHz?の電波の半波長が6.25センチメートルだからです。ダイバーシティなら、その移動の手間を軽減してくれます。
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