状況把握
- つなぎたい機器の「接続構成」と「設置環境」を把握します。接続構成を把握すると、実現すべきネットワーク図が見えてきます。
- 会社のネットワーク図を実現する「フロア環境」を把握します。設置希望エリアの広がりやキャビネット、机の配置、天井の高さ、壁の状況はネットワーク図ではわからないので、フロア図と照らし合わせるなどの作業が必要です。
- 「電波環境」では電子レンジが置いてないか、Bluetoothや医療機器など、無線LANと同じ周波数帯を使う可能性のある機器がないか。
- 「外部環境」もチェックポイントです。電車が通ると火花放電を起こしたりします。近くのフロアや同じフロアの別の会社が、既に無線LANを使っている場合もあります。装置全体の消費電力や導入企業のセキュリティ計画も、重要なチェッ ク項目になります。
- 無線LANとつながる「既設LAN環境」の実態把握も大切です。 HUBやパソコン端末が追加?変更され、当初のネットワーク図から大きく様変わりしているケ一スは多々あるからです。
工事案の作成

状況把握ができたら工事プランを作成しますが、無線通信は目に見えないので厄介です。
例えば2.4GHz帯無線LANの場合、6.25センチメートル程度が電波波長の半分の長さとなります。無線LANアクセスポイント装置(基地局)の設置場所を考える際、この長さのずれに応じて、電波干渉が増えたり減ったりする可能性があります。
そういった場合は環境を実測して、見えないものを把握するやり方を「サイトサーベイ」と呼びます。
フロア内の電波環境と、自分が放出した電波がフロア外へ与える影響の両面を測定します。そして基地局を設置したときの電波環境をシュミュレーションし、実測環境と照合します。
こうした実測やシュミレーションを繰り返して具体的な工事プランを作成していきます。
施工と運用
プランができたらいよいよ施工です。基地局装置を既設のLANに接続したり、無線LANクライアントの設置工事をして、動作を検証します。
準備ができたら、無線LANの運用を開始します。無線LANも運用しながらチューニングを加え、より快適にネットワークを使えるようにしていきます。

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