データの順番待ち
無線区間に基地局があるスター型通信では、送ったデータは基地局に一旦データを蓄積して送信の順番待ちをし、順番がきたら無線区間へデータを送信します。
基地局にはイーサネットからきたデデータと、無線で受け取ったデータが蓄積されます。それぞれの受領順に合わせて順次送信するため、その分の蓄積時間を要します。
さらに空間での送信時間が加わります。しかも、リクエストと応答の1往復と考えると、効率が上がりずらいことは明らかです。
そこで「通信頻度の高いサーバーやプリンタ等は有線LAN上に配置する」ことがコツとなってきます。
パソコンからの無線通信は1つだけなので、データはすぐに有線LAN側へ送信されます。これは1台しか通れない道路を、あたかも2車線にしたような効果を生みます。
さらに、基地局と端末の間の同期速度が802.11bなら11Mbps、llgや11aなら 54Mbpsとなるように設定します。これを「最高同期速度で運用する」と言います。
また、「1つの基地局に同時に収容する通信端末の台数管理」も効率アップに貢献します。
ビッグパイプ
例えば、交通渋滞の解消策として、車線を複数にするほか、色々な道路をまとめて高速道路につなぐ方法がありますよね。通信路を束ねるやり方がビッグパイプなのです。
代表例はギガビットイーサをサーバーに適用する構成です。但し100BASE-TXで運用していたサーバーを1000BASE-Tにするには、LANボードを差すPCIスロ ットやハードディスクが高速対応していることなどを確認する必要があります。
なお、高速のPCIバス規格としては、PCI-X、PCI Expressや66MHzのPCI等があります。
要は全体のバランスです。道路の復員やつながりと交通量と車の性能がバランスを欠くと、渋滞が起こりやすいのと同じです。
例えば基地局の台数をむやみに増やすと、無線区間の課題が発生しやすくなるので、基地局を増設して支線を増やす際も、フロア全体のバランスに配慮することが重要です。
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