特性の把握
これをうまく使いこなすには、802.11aの5GHz帯と、802.11b/gの2.4GHz帯の特性を把握しておく必要があります。
11aと11gの最大伝送速度はいずれも54Mbpsで、途中の中間速度も同等です。
変調方式もOFDMで、差がないように見えますが広い屋内空間や学校の校庭のような屋外で用いる場合には、11aと11gを使い分ける必要があります。
2.4GHz帯と5GHz帯という使用帯域の違いによって、それぞれの特性が運命づけられているからです。
2.4GHz帯

産業用に開放されていて5GHz帯に比べて昔から活用された歴史があります。
このため今でも、様々な無線機器や医療機器や電子レンジ等が利用しています。
5GHz帯
5GHz帯の最大の利点は、W52の場合、同じバンドを利用するノイズ源となる機器が少ないことです。
レーダーや衛星通信等に使われています。 これらは広域に電波を出していて、しかも衛星は、いつ上空に飛来するかわかりません。
そして5GHz帯はW52とW53の両方とも、2006年の春現在、屋外で使えない状態です。
米国でもW52のバンドは屋内用と定められており、屋外にはもっと高い5470MHz以上でないと使えないと、FCC (連邦通信委員会)が規定しています。
このため、国際的に屋外利用がどうなるかは、見えない状態です。
このほか5GHz帯には、2.4GHz帯に比べて周波数が高い分、電力消費が大きい半面、直進性が高いという特徴があります。
また、他の装置が発する環境ノイズに強いという特性を過信していると、全帯域に電波を放出してしまうホワイトノイズに捕まることがあります。
一方の2.4GHz帯にも環境ノイズ等の課題があるので、両方とも万全ではありません。
そこで両者を組み合わせ、それぞれの利点を活かす接続のテクニックが用いられるようになりました。
それぞれに適応したチャンネル
以上を踏まえて、学校などの広い空間に無線LANを構築するやり方の例があります。
屋内では基地局間を11aで結びます。屋内は基地局の台数が増えやすいものですが、2.4GHz帯における無線チャンネル(ch1・13)の消費を抑えることができます。
屋外では基地局間通信に指向性アンテナを用い、他の無線との干渉を減らします。
残ったチャンネルで校庭に無線サービスを提供し、屋外授業等の充実を図るといった活用シーンが考えられます。
屋内の端末通信でも、2.4GHz帯のISMバンド(Industry Science Medical band) を使う医療機器や電子レンジがある場所では、11aを組み合わせることが考えられます。
但し利用バンドが増えると、機器の保守運用コストが膨らむという課題があります。
よい面だけにならないのが、LAN設計の大変なところです。様々な角度からバランスをとるテクニックが求められます。
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