基地局の設置場所の基本原則

- 高所に置いて陰となる部分を減らす
- 柱の近くを避ける
- 天井の角を避ける
- 柱と柱が構成する四角形の中央を避ける
基地局の設置術
さらにて配慮すベき視点は、「端末側からの送信波」です。
電波を出すのは基地局だけではありません。端末群が出す電波もマルチパス現象を引き起こします。
端末の送信信号同士が干渉すると様々な問題を生じますが、特に大きな課題が「隠れ端末問題」です。
このため、端末も基地局が見えやすい場所に配置する、逆に言えば、より多くの端末が直接見える場所に基地局を置くことがコツとなります。
フロア図に端末の配置と将来の増設計画、移動端末の利用ゾーンを描き加えて、基地局配置を 検討するのが一歩進んだ設置のやり方です。

例えば、書庫のようにほとんどワイヤレスLANを使わない場所や、会議ゾーンのように利用端末の密度が低い所よりも、普段パソコンを置いて作業している場所を重視して、配置を見直します。
フロア図を見ただけでは、フロア全体を満遍なくサービスしがちになりますが、端末の設置密度や利用頻度を意識した方がよい結果が得られます。
またオフイス内では、2本のアンテナを持つダイバーシテイ型の基地局装置が多用されます。
端末からアンテナまでの距離は、基地局本体を回転させるだけでもかなり大きく変わります。
実際には垂直と水平の両方に壁掛けできる機種は少ないので、天井配置等で回転させて試します。
設置壁が近く、その壁が電波を反射しやすい場合には、壁から浮かせたり間に板をかませて、反射を和らげます。
また機種によっては、アンテナ内蔵型ではなく2本とも外に出し、それぞれの角度を3次元的に動かせるものもあります。

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