PoE
技術規格のことで、電力供給つまり「給電」をイーサネットLANに乗 せるので“Power over Ethernet”、略してPoEと呼ばれます。
「PoEに対応したエ事が可能」と装置に書いてあれば、その基地局装置が推奨する構成の範囲内で、 LAN配線を使って基地局に給電できるので、別途、電源配線の工事をする必要がなくなります。
実は、PoEのようにツイストペアケーブルを使って電力も通信信号も送るやり方は、 昔から身近にあります。
家庭の電話です。固定の加人電話では、電話局から48V の電源と通話信号が重畳された形で提供されています。PoEを実現するには、 PoE給電アダプタ・ PoE受電アダプタの2つが必要です。
給電側では、直流電力を通信信号へ重畳します。受電側は重畳された電力と信号を分ける働きをします。
- HUB と給電アダプタの間
- 給電アダプタと受電アダプタの間
- 受電アダプタと基地局の間をLAN配線で接続されています
この①②③の配線を足した長さ④は100メートル以下とします。
PoEの標準規格では、品質力テゴリ5 (CAT5)以上のケーブルを使うことが定められています。
1000BASE-Tの場合は、エンハンスドカテゴリ5(CAT5e)以上です。使用するLANの種類によって、利用できるケーブルが変わるのです。
「給電アダプタや受電アダプタを、HUBや基地局装置ごとに別途買うのは大変」と思う人は少なくないでしょう。
そこで、価格は高くなりがちですが、PoE給電アダプタの機能を併せ持った、 PoE HUB・PoE対応アクセスポイントが市販されています。
PoE HUBは「給電HUB」とも呼ばれます。
これらの給電方式は、ベンダ独自方式である場合と、いくつかの規格に則っている場合とがあります。
そうしたルールを装置間で合致させて使います。方式が合えば、1台のPoE HUBからの接続だけで、複数の基地局の配線を完了できます。
©2013,無線LANで繋がるネットワーク, All rights reserved.