4つの課題
LANの音声通信には、4つの課題があるとされています。すなわち、遅延、帯域の不安定、パケット廃棄、ジッタの4つです。
これらの課題に対応するのが「QoS」です。
QoSとは、「Quality of Service」のことで、日本語では、「通信品質」と訳されます。
QoS
そもそも、QoSは、通信の遅延を軽減することを目的として開発されました。
仕組みとしては、伝送路の中継段数や経路を減らすことで、LANやLAN間の接続機器の中継速度を上げるものです。
また、帯域が不安定な場合は、音声パケットが届かないということが起こります。
そうすると、音声が途切れてしまいます。
音声コーデックのG.711では、64kbpsの帯域を使います。
その帯域を確保しようというのがQoSの考え方です。
パケットが廃棄されることへの対応としては、音声パケットが送られる中継路の優先順位を上げたり、あるいは、通信のエラーを下げる「エラー補正」の技術が採用されています。
ジッタとは、パケットの到着時間が一定しないことを意味します。
したがって、QoSでは、到着時間を一定にします。
©2013,無線LANで繋がるネットワーク, All rights reserved.
- LANから無線LAN
- 無線LANの規格
- 無線LANの周波数は二つ
- 無線LANにもチャンネルがある
- 5GHz帯のチャンネル
- 5GHz帯の制約
- 無線LANのモード
- 高速化する無線LAN
- 802.11nの高速化技術
- 無線LANの接続先の指定
- 無線LANの拡張
- 安全な無線LAN
- 認証と暗号化
- 無線LANの設定
- VoIPで通信
- 符号化と復号化
- コーデックを発達させた携帯
- サンプリングのやり方
- 信号のトラフィック
- 音声通信とLANの課題
- 対策としてのQoS
- QoSには3つの技術がある
- 通信路に応じた制御方式
- H.323とSIP
- SIPの接続の仕組み
- ワイヤレスの段階的分類
- IEEEによる無線LANの標準化
- 無線LANの組み合わせ
- FMCの進展
- 携帯電話の進化
- 無線LANの融合